I’m So Happy まなざしの奇跡

2026/7/13 Art

渋谷ヒカリエで開催中の「まなざしの奇跡 日本女性写真家の冒険」に行ってきた。

この展示会のもとになってるのは、2024年に刊行された書籍『I’m So Happy You Are Here』と、それに合わせて始まった世界巡回展。フランスのアルル国際写真祭を皮切りに、ハーグ、フランクフルト、ロンドン、ニューヨークとまわって、世界で14万人を動員したらしい。
実はこの写真展のことはYoutubeで見かけていて、すごい見たいな~とずっと思ってた。
なので、書籍だけは海外から購入していたほど。

そして、その凱旋記念展が今回のヒカリエホール!
1950年代から現在まで、日本の写真史・美術史で大切な役割を果たしてきた女性写真家30名、約200点が一堂に会してる。写真だけじゃなくインスタレーションやコラージュ、映像まで含んだ、思った以上に大きな展示。
ヒカリエでこんな大きな展示があるとはちょっとびっくり。

この展示を見て思ったのは、「女性写真家」っていう括りはどうでもよくて、ただただ一人ひとりの視点と表現が美しかった。この展示会のキュレーターも「女性であることは、それぞれの複雑なアイデンティティのひとつの要素にすぎない」と語っていて、まさにそんな多様な世界の見方に浸れるのが、この展示の贅沢なところだった。
とはいえ、やはり俯瞰してみると男性の写真家とは違う視点や繊細さ、情熱みたいなものが垣間見えるにも事実。

 

個人的に印象に残ったのが、山沢栄子さん。
1899年生まれ、日本の女性写真家の草分け的な存在で、20年代のアメリカで油絵と写真を学んだ人。晩年に手がけた「What I Am Doing」シリーズがとにかく良かった。
写真なのにまるで絵画のようなコッテリとした色味と質感、光と影の実験。身近な事物や自分の写真機材を素材にして、色と形だけで画面を組み立てていく。カラー写真がまだ珍しかった時代に、ここまでの抽象表現をやっていた表現と色の綺麗さに改めて驚いた。

 

そしてもうひとり、忘れられないのが蜷川実花さん。鮮烈な色彩のイメージが強い人で、実は今まであまり好きではなかったんだけど、今回展示されていたモノクロの写真作品が本当に圧巻で、色を削ぎ落としたぶん虻川さんが表現したいことがぐっと立ち上がってきた。ああ、虻川さんは写真を通してずっとこういった景色のゆらぎや動き、色に自分の感情を描写してるんだな、と初めて感じた。

 

 

会期は2026年8月26日(水)まで、会期中無休。
渋谷ヒカリエ9Fのヒカリエホールにて!気になる人はぜひ。

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